青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2014-11-28から1日間の記事一覧

『暗いブティック通り』パトリック・モディアノ

「すぐれた現代小説はしばしば推理小説的構造をとる」という説があるらしい。「私は何者でもない。その夕方、キャフェのテラスに坐った、ただの仄白いシルエットに過ぎなかった。雨が止むのを待っていたのだった。ユットと別れた時に降りはじめた夕立だ」と…