青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2015-01-05から1日間の記事一覧

『黄金時代』 ミハル・アイヴァス

世界をその中に収めた「一冊の本」という概念は、マラルメに限らず、すべての読書人にとって見果てぬ夢なのだろう。ここにもその夢にとり憑かれた一人の作家がいた。その本を見つけたのは、ある島を訪れた折のこと。その島とは文化人類学者らしい語り手が三…