青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2016-02-13から1日間の記事一覧

『その姿の消し方』 堀江敏幸

久し振りの長篇小説と思って楽しみに読みはじめたが、十三章のそれぞれには表題が付されていて、それぞれが独立した短篇としても読めるようなつくりである。いかにもこの作者の書きそうな独特の気配がしている。給費留学生として渡仏していたおりに見聞きし…