青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2016-12-16から1日間の記事一覧

『書楼弔堂 炎昼』 京極夏彦

山を背に、林の中に隠れるように建つ、優に三階はあるだろうという陸灯台のような変わった建物。前面に窓はなく、奥まった入り口にかかった簾に「弔」と書かれた半紙。そこが、書楼弔堂。人伝に聞いて訪ねてくる客には一見書肆には見えないこの店は目に留ま…