青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2010-12-12から1日間の記事一覧

バウドリーノ

『薔薇の名前』で一躍有名になったウンベルト・エーコの最新作。今回も舞台は同じ中世だが、異端審問最中の僧院に起きる連続殺人事件を描いた『薔薇の名前』の雰囲気を期待して読むと見事に裏切られる。神聖ローマ帝国とビザンツの両帝国を股にかけ、生まれ…