青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2013-09-23から1日間の記事一覧

『最後の物たちの国で』ポール・オースター

1900年代初頭に売り出されたピアス・アローを「黒塗りの半世紀前の自動車」と主人公が手紙に書いていることからみても、この話が近未来を舞台にしたSF小説ではないことが分かる。たしかに設定はどこまでも極端で、食料は勿論のこと、生活していく上での様…