九篇の短篇を収める短篇集である。その味わいを一口にいうなら「不条理」だろうか。特にその感が強いのは、国境に造られた壁を上り、その上からの眺望を楽しみに登りはじめた男が、様々な障害にあい、なかなか上層階にたどり着けない状況を描いた「国境」に…
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