青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2015-04-01から1日間の記事一覧

『幻島はるかなり』 紀田順一郎

「どこの家の戸棚にも骸骨がしまってある」というイギリスのことわざではじまる。因みに「骸骨」とは、人に知られたくない家の秘密や内情を指し、殺人や幽霊話のことではない。日本に幻想・怪奇文学の伝統を根づかせた評論家・作家紀田順一郎の回想録である…