青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2021-06-04から1日間の記事一覧

『シブヤで目覚めて』アンナ・ツィマ 阿部賢一 須藤輝彦 訳

一口に言えば、夭折により作品数が極めて少ないマイナー・ポエットの未発表原稿をめぐる探索行。いうところのビブリオ・ミステリである。本に関する蘊蓄が熱く語られるのが、この手の作品の常道で、そういう衒学趣味的な部分を愛する読者には喜ばれるにちが…