青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「戦禍のアフガニスタンを犬と歩く』ローリー・スチュワート 高月園子 訳

「二〇〇〇年のある日、ローリー・スチュワートは故郷のスコットランドを散歩していて、ふと、このまま歩き続けたらどうだろう、と考えた。それがすべての始まりだった。その年、彼はイランを出発し、アフガニスタン、インド、パキスタンを経由しネパールま…

『フォンターネ 山小屋の生活』パオロ・コニェッティ 関口英子 訳

人里離れた場所にひとりで暮らす生活に憧れる。昔のことになるが『独りだけのウィルダーネス』という本を読んでその気になり、北欧製のキットを買って近隣の山中に丸太小屋を建てたことがある。休日にバルコニーで読書したり、石を組んだ炉で焚火をしたり、…

『キュレーターの殺人』M・W・クレイヴン 東野さやか 訳

国家犯罪対策庁重大犯罪分析課(NCASCAS)の部長刑事ワシントン・ポーと同課分析官ティリー・ブラッドショーがコンビを組んで捜査にあたる『ストーンサークルの殺人』、『ブラックサマーの殺人』に続くシリーズ第三作。今までのなかでの最高傑作。英国北西部…