青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2026-01-01から1年間の記事一覧

『記銘師ディンの事件録 木に殺された男』ロバート・ジャクソン・ベネット 桐谷知未 訳

家から出ない安楽椅子探偵が、助手を現場に派遣して事件の全容をつかみ、最後に関係者全員を集めて謎解きをする、殺人ミステリの王道を行くスタイルなのだが、表紙カバーのイラストが無気味で、ホラーか何かと勘違いされて敬遠されてしまいそうだ。ミステリ…

『グロリアソサエテ』 朝井まかて

関東大震災で父と家を失った十七歳のサチは、住込みの女中として京都の学者の家に奉公することになった。奥様は日本でも指折りの声楽家として知られるが、家の切り盛りも怠りなく、料理ができるサチは「ねえや」と呼ばれ重宝されることになる。やはり震災を…