青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

抜け毛の始末

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前よりは量が少なくなったけど、やはり、カーペットに抜け毛が点々と落ちているのが気になっていた。朝、起きると妻が

「ニコ、やっぱりお医者さんに行かなきゃいけないみたい」

「えっ、どうして」

「首の後ろが地肌が見えてるの」

そう言って長い毛をかき分けて見せようとするのだが、よく分からない。

とにかく病院が開いてすぐに予約を入れた。ニコは車に乗るのが嫌で、病院に着くまで泣きづめだ。ほぼ待ち時間なしに診てもらえた。

先生の話では、やはり、シャンプーに反応したのではないか、ということだった。ノミの心配もしたが、診断の結果その気配はなかった。地肌の見えるところにはアンダーコートが生えてきていた。一応黴菌があるかどうか顕微鏡でも見てもらったが、何も見つからなかった。

とりあえず、痒みを止める注射を打ってもらい、消毒薬と塗り薬をもらって帰った。寝る前に、患部を消毒して塗り薬を塗ればいい。首の後ろなので、舐める心配はないし、何よりニコは飲み薬が大の苦手で、いつも飲ませるのに苦労する。塗り薬なら塗らせてくれるので、それが一番安心した。

毛が生え揃うまで、毎晩塗ってやろう。痒みが止まれば、もう掻くこともなくなるだろう。医者に行くのはニコにとっては大騒動なのだが、やはり最後には頼らざるを得ないし、薬には効き目もある。妻が見つけてくれてよかった。「私が産んだ子」と言うだけのことはあるな、と今さらながら思った。