青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『まぼろしの王都』 エミーリ・ロサーレス

表紙カバーの絵に誘われて手を出したのだが、巻末の著者紹介を読んで、これはどうかな、と思った。というのも、以前読んだ『風の影』という本の編集者と書かれていたからだ。『風の影』は一般的には評判も高かったのだが、読んでみるとそれほどでもなかった…

『昭和の読書』 荒川洋治

詩人荒川洋治は、評論もエッセイも書くが、それ以上に無類の本好きでもある。なにしろ同じ作家の同じ本を何冊も持っているのだ。同じ本といっても、出版年がちがったり、版がちがうと表紙の色が微妙に変わっていたり、グラシン紙のかけ方がちがうといった程…