青玉楼主人日録

仮想の古書店「青玉楼」の店主が、日々の雑感や手に入った新刊、古書の感想をつづります。

2015-03-04から1日間の記事一覧

『小説のように』 アリス・マンロー

生者と死者を分かつ境界を、人は苦悩にかられて思いつめる行為を通して越えることができるのだろうか。触法精神障碍者の施設にいる夫からの手紙にあった、死んだ子どもが別の次元に存在するという言葉に動揺する妻を描いた「次元」。マンローの短篇ではお馴…